●会 期 開催中~5月6日(月曜・振休)jまで。10:00–18:00(木・金は20:00まで)なお春の連休中の開館状況は写真美術館のホームページで確認してください。 http://www.topmuseum.jp
●会 場 東京都写真美術館 恵比寿ガーデンプレイス内 Tel: 03-3280-0099
●観覧料 一般700円、学生600円、中・高生・65歳以上500円
●展覧会の概要
2006年、作者志賀理江子は展覧会参加のため初めて東北を訪れました。その後2008年から宮城県に移住し、その地に暮らす人々と出会いながら作品を制作するなかで、長く厳しい冬を打ち破るような東北の春に惹かれていきます。
変わりゆく季節からあふれ出る強烈な生のエネルギーが、同時に死を抱え込んでいることに作者は共感します。人間が絶えず多様なイメージを求めつづける理由の源をそこに見出し、深く追求していくようになりました。それが人間社会とどのようにかかわり、つながっていくのかを知ろうとしていたのです。
そして2011年3月、東日本大震災に遭い、多くの人々の命が一瞬で奪われるという、壮絶な光景を目のあたりにした作者の心に、この体験が深くきざみこまれました。時空の裂け目に飛び込み、何かを探るような作者志賀理江子の写真表現は、自らの衝迫と重なるものといえるでしょう。
本展は、現代を生きる私たちの心の奥にひそむ衝動や本能に焦点を当て、日本各地のさまざまな年代、職業の人々とともに協働し制作した新作を、等身大を超えるスケールの写真インスタレーションで構成します。
平成という時代が終わる大きな節目の春に、精神の極限をみつめ、現代の社会と個人、自然と人類のかかわりを編みなおし、生命に備わる本来の力を感じることができる場となれば幸いです。 (ブレスリリースより転載)