●会 期 開催中~2023年1月22日(日曜)まで。 10:00–18:00(木・金は20:00まで)
●会 場 東京都写真美術館 恵比寿ガーデンプレイス内 Tel: 03-3280-0099
●観覧料 一般700円 大学・専門学校生560円 中高生・65歳以上350円 2023年1月2,3日は無料 オンラインによる日時指定予約を推奨 (年末年始12/29,30,31,1/1は休館、1/2,3は臨時開館、1/4は休館)
●展示作品概要
野口氏は父が遺したカメラで自分の日常を撮り始めた。そのカメラは35ミリフィルム1本で72カット撮影できるオリンパスペンFである。「不思議な力」のシリーズは2014年、ギャラリー916の個展で「父のアルバム」と対になるシリーズとして発表された。
野口氏は「日常は目には見えない不思議な力であふれています。けれども目には見えないのでなかなか写真に写りません。見えないけれどもそこにあるもの、それをなんとか写真にしたいのです。そしてその写真によって今いるこの世界の豊かさを感じられる、そんな作品をつくりたいと思っています」といっています。
科学実験のような行為によって生じた現象をカメラで接写した。小さな世界のなかで作家自身が働きかけることで生まれる現象を「不思議な力」として可視化しようとした。このシリーズに写された現象をことばで記述すると、たとえば以下のようになる。「表面張力によって、紙のコースターがさかさまにしたコップに張り付き中の水が落下しない」。「スプーンをこすり、金属に本来備わっているN極、S極を整えて磁石をつくる」
これまでの自身の作家活動が、写真という「不思議な力」に導かれた旅であるという思いから、本展のタイトルを「不思議な力」と名付けた。
●野口里佳 写真新世紀展グランプリ受賞。水中や高地、宇宙といった未知の領域と人間とのかかわりをテーマにした作品を手掛け、国際的にも高い評価を受けている作家。