▲テリル#2607 畠山直哉 2010
●会 期 2011年10月1日~12月4日(日曜)まで 10:00-18:00(木・金20:00まで)
●会 場 東京都写真美術館 恵比寿ガーデンプレイス内 Tel:03-3280-0099
●観覧料 一般700円、学生600円、中高生・65歳以上500円
■内 容……畠山直哉作品の今回は「Natural Stories」と題して、初期から現在に至るまでの仕事のうち、自然と人間とのかかわりを改めて俯瞰するような作品を中心にして構成します。
現在まで畠山は、石灰岩や石炭といった鉱物資源にかかわる工場や鉱山、その跡地などをとらえたシリーズを制作してきました。そこには、普段人があまり見ることがない、壮大で、時には畏怖を感じさせるような光景が写し出されています。
自然の美しさだけではなく、時には不条理で厳しさも突きつけられるような今回の作品展示は、自然と人間が長い年月をかけてどのように共存し対じしてきたかを考えるきっかけになるて゜しょう(プレスリリースより)
■作者のコメント……風景は、そこに実体として存在していたものではなく、僕たちが詩を詠んだり、写真を撮ったりすることによって初めて、僕たちの眼前に価値ある姿として現れてくるものだったのです。(中略)僕たちは、この真っ暗な世界で、ことばや写真を燈火のようにして、次の一歩を踏み出さなければなりません。その一歩を踏み出す行為のみが、生存を意味するということを、僕たちは誰もが心の深いところで知っているからです。畠山直哉
写真上左から ●土門 拳「江東のこども」より ●田沼武能「エネルギー革命による中心炭鉱の不足は著しい。住宅はボロボロ、家具もない家で子どもは遊ぶ」(原文のまま) ●杵島 隆「児童群像」 ●長野重一「香港」より ●木村伊兵衛「秋田市仁井田」 ●熊谷元一「小学一年生」より
●会 期 2011年9月24日(土曜)~12月4日(日曜)まで 10:00-18:00(木・金は20:00まで 月曜休館)
●会 場 東京都写真美術館 恵比寿ガーデンプレイス内 Tel:03-3280-0099
●観覧料 一般500円、学生400円、中高生・65歳以上250円
●内 容……写真を見る私たちにとって、見知らぬこどもの姿、知らないはずの光景に懐かしさを覚えるのはなぜでしょうか。
私たちはそこに自分自身のこどもの頃の記憶やこどもと過ごした思い出を重ねて見ているのではないでしょうか。
だれもがむかしはこどもだった。
私たちは、その当たり前のことを忘れてしまいがちです。
たくさんの情景のなかを旅するように会場をまわってみてください。そこでは、あなた自身の分身と出会い、忘れてしまった風景をみつけることができるかもしれません。こどもをめぐる写真表現をたどることは、心の原風景を探すことでもあるのです。(プレスリリースより)
展覧会の構成……こどもの集まる場所 / 出会いの一瞬 / たたずむ / 風 / 点景としてのこども / 走る、とぶ、ころがる / 遊びの世界 / 学びの情景 / 紙芝居を見つめる / 笑顔 / こどもの瞳 / 赤ん坊 / 仮面 / 私生活 / どこかの誰か / 誰もいない情景 / 心象風景 / 大人のなかのこども
●会 期 2011年9月10日(土曜)~9月25日(日曜)まで 屋内展示:9:00-18:00 屋外展示:自由鑑賞
●会 場 金沢市庁舎(庁舎内・広場)、しいのき迎賓館(館内)、四高記念館(館内)、犀川緑地(桜橋下流右岸緑地・開催中)
●金沢現代彫刻展……金沢美術工芸大学・彫刻専攻の学生と教員が実行委員を組織し、金沢市内を公的なギャラリーと考え、一般市民の方々との交流を、彫刻を通じて図るために、2年に1度開催している。前身は金沢現代彫刻展として1981年に第1回展を開催、2005年からは全国美術系大学の彫刻科との交流を図り、多数の大学が参加し、活気あふれる展覧会となって市民に定着している。
●参加大学……愛知県立芸大、沖縄県立芸大、京都造形大、女子美大、筑波大、東京芸大、東京造形大、東北芸術工大、日大、広島市立大、金沢美大。
▲撮影 野町 和嘉
●会 期 2011年9月3日~11月6日(日曜)まで 9:00-16:30(休館:月曜・9/27,11/4)
●会 場 ミュゼふくおかカメラ館 富山県高岡市福岡町福岡新559 Tel:0766-64-0550
●入館料 一般600円、大・高生300円、中・小生100円
■野町和嘉氏のメッセージ
20代なかばでサハラを訪れ、過酷な風土に生きる人々の強靭さに圧倒されたことがきっかけとなって、今日までドキュメンタリー写真を撮りつづけてきました。
訪れた土地の大半はいわゆる辺境の地であり、厳しい自然と向き合いながら、人々はみずからの宗教文化に強いこだわりを抱いて生きていました。あるいは民族間の軋轢や理不尽な歴史のしがらみを背負いながらも懸命に生き抜く姿に魅せられ撮りつづけてきました。
ところがそれら辺境の地にあっても、昨今、人々の意識は劇的に変わりつつあります。グローバリゼーションのひとつの局面である、効率、利便性といった共通の価値観にむかって、地球上があたかもアイロンがけされた一枚のシーツであるかのように、急速に画一化、平準化されつつあるというのが私の印象です。
約40年にわたって撮りつづけてきた作品の中には、暮らしが激変して歴史記録となった作品も少なくありません。これら民族文化の記録を、混迷の時代を映すひとつの会わせ鏡としてご覧いただければと思います。
▲「アリゾナ号」から浮かび上がる油の紋様 オアフ島、ハワイ 2005年5月 江成 常夫
●会 期 2011年7月23日~9月25日(日曜)まで。10:00-18:00月曜休館(最新の開館情況は要確認)
●会 場 東京都写真美術館 恵比寿ガーデンプレイス内 Tel:03-3280-0099 www.syabi.com
●観覧料 一般700円、学生600円、中・高生・65歳以上500円。
▼江成 常夫 1936年神奈川県生まれ、1962年 東京経大卒、毎日新聞東京本社に入社。1974年、退社。フリーランス写真家。1977年、第27回日本写真協会新人賞。1981年、第6回木村伊兵衛写真賞。1985年、第4回土門拳賞。1995年、第37回毎日芸術賞。2002年、紫綬褒章。九州産大名誉教授。
●第一章……「鬼哭の島」 太平洋戦で没した日本人将兵は約240万人。戦史上最悪の作戦とされた、フィリピンのレイテ島の闘いでは約8万人が戦死し、そのうち収集帰還した遺骨は約1万6000柱にすぎません。レイテ島に限らず、全滅の情況を「玉砕」の名で美化してきたパラオ諸島のペリリュー、北マリアナ諸島のサイパン、テニアン、小笠原の硫黄島、本土防衛の最終戦となった沖縄もまた、死者の霊魂が泣く「鬼哭の島」でした。
敗戦から66年、今の日本は飽食社会のもとでのモラルの喪失、人命は軽視され、自殺者が年間3万人にも及んでいます。この社会病理は昭和が犯した戦争と、それを真摯に語り継いでこなかった二重の過ちの延長線上にある、と私には思えてなりません。健全な現代史認識の回復が求められています。
●第二章……「偽満洲国」 満州国は1945年8月9日、ソ連軍の侵攻のもと、建国からわずか13年6ヶ月であっけなく瓦解し、消滅しました。
私は、戦後中国に取り残されてきた、日本人戦争孤児の身元調査がはじまった、1981年春から、1995年にかけ、満州国の各地を巡歴してきました。このなかで深く心に刻まれたのは、敵国の子どもを育てた中国の養父母に象徴されるように、日本の植民地支配を寛大に受け止めてきた中国人と、侵略国としての認識を埋没させてきた、日本人との大きな精神的落差でした。
●第三章……「シャオハイの満洲」 シャオハイは中国語で子どもを意味します。その戦争孤児は、いわば地獄のなかを生きながらえ、被害を受けた中国人の養父母に育てられました。日本政府がそうした孤児たちの身元調査をはじめたのは、敗戦から36年が過ぎた1981年3月でした。
人民服を纏い真っ黒に日焼けした孤児たちの、自分が誰なのかを問う姿に、私は国策の罪を弱い人たちに強いてきた国のありかたに、ことばがありませんでした。
●第四章……「ヒロシマ」 過ぎていく時間は残酷です。記憶を遠ざけ、生きとし生けるものを消滅させてしまいます。20数年前から撮影取材してきた被爆者は高齢化し、約半数が鬼籍に入っています。再会被爆者の肖像と、何千度の熱線で異形化したモノと場に光を当てました。
●第五章……「ナガサキ」 約8500人ものカトリック教徒が爆死していること。にもかかわらず敬虔なカトリック教徒だった医学者永井隆博士がその著「長崎の鐘」で、原爆投下を神の摂理として著したことで、長崎に祈りの心が生まれたといえます。
(江成常夫氏の解説を要約しました。かなり長文なので、転載するなら原文のままが原則です。そうでなければ割愛するのが妥当でしょう。しかし、テーマだけを掲げても理解の域を超えると判断して、勝手ながら五十分の一に要約したことをご容赦ください)
●会 期 2011年7月16日~9月19日(月曜・祝)まで。 10:00-18:00月曜休館。(最新の開館情報は要確認)
●会 場 東京都写真美術館 恵比寿ガーデンプレイス内 Tel:03-3280-0099 www.syabi.com
●観覧料 一般500円、学生400円、中・高生・65歳以上250円
▼内 容……①黎明期の写真と、その進歩。ダゲレオタイプやアンプロタイプ、鶏卵紙など、黎明期の写真はその特徴を生かし、またその弱点と戦いながら、さまざまな子どもの姿を残してきました。
②表現としての「こども」。肖像写真とは別の目的でも、子どもの写真は撮られています。子どもが持つ小悪魔的内面を表現した作品、子どもを天使のイメージと重ね合わせた作品、ピクトリアルな芸術写真など、偶像化・象徴化された子どもの姿がいくつも残されています。
③「光」の重要性を体験コーナーで実感!! 展示室内に「光」の重要性を体験できるコーナーがあります。さまざまな角度から光を当てることで、どのような効果があるのかを確かめます。ぜひカメラを持ってご来場ください。(プレスリリースより要約)
▲浅田家 2010 浅田 政志
●会 期 2011年7月2日(土曜)~8月28日(日曜)まで。 9:00-16:30(休館:月曜)
●会 場 ミュゼふくおかカメラ館 富山県高岡市福岡町福岡新559 Tel:0766-64-0550
●入館料 一般600円、大・高生300円(7/20-8/28夏休み中および土・日は高校生以下無料)、中・小生100円
▼浅田政志氏のコメント……誰にでも身近な記念写真。僕はそんな当たり前の写真がすごく大好きです。
生まれたときに撮ってもらった写真や、小学校の入学式の時、どこか旅行に行った時に撮った写真など、思い返せば数多くの記念日に撮った写真が自分にとってとても特別なものとしてあります。
記念写真は、生きていれば誰でも撮られたことがあるはずです。
その記念写真をもっと特別な写真にしてみようと、一緒に写るメンバーで本気で挑戦してみると、考えもしなかった予期せぬことが色々おこります。
僕は自分の家族や、他のご家族、あるいは個人と、そういった自分たちでつくる記念写真を今までたくさん撮ってきました。
だから何を言いたいかといいますと、そのみんなの力で仕上げたそのような写真は、記念日を超えていけるのです。
写真の撮影自体が記念になり、私たちの心の中でいつまでもその写真とともに輝きつづけることを信じています。
未来の私たちや、見に来てくださったみなさんの、自分たちへのメッセージを写真に。(原文のまま)